難病治療
アレルギー疾患
病気の治療 ― アレルギー疾患
今やアレルギーと言う言葉は例えば「数学アレルギー」「男性アレルギー」「活字アレルギー」等ある物事に対する精神的な拒絶反応(嫌悪・忌避)を表す一般用語としても使われるようになっています。
医学用語としては「特定の抗原に対し過剰に起こる病的免疫反応」と定義されます。抗原とは例えの「数学」や「男性」や「活字」にあたる自分にとっては厄介な異物のことで、アレルギー反応を起こす自然環境に存在する抗原(環境由来抗原)をアレルゲンと呼んでいます。
他の原因として挙げられるのは「アレルギー体質」と一括りにされている遺伝的要因です。生物が持つ本来の免疫反応は身体に侵入する有害異物を排除しようとする生命維持活動ですが、それが人それぞれ各自各様、他者にとっては何でもないものが、アレルゲンとなりアレルギー反応として現れるメカニズムは確かと解明されていません。
代表的なアレルギー疾患
近年、国民的季節症とも言われている花粉症もアレルギー疾患のひとつです。
他の代表的疾患としては下記のようなものが挙げられます。
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アトピー性皮膚炎
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アレルギー性鼻炎(花粉症)
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アレルギー性結膜炎
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アレルギー性胃腸炎
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気管支喘息
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小児喘息
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蕁麻疹
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食物アレルギー
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薬物アレルギー
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化学物質アレルギー
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金属アレルギー
などですが、近年の発症例の研究では化粧品や食品に使われる各種香料や果物(柑橘類)の匂いでアレルギー症状を起こす匂いアレルギー症も興味深く報告されています。
西洋医学のアレルギー疾患治療
皮膚科やアレルギー科などのアレルギー症治療は化学療法が中心です。ステロイド薬の塗布や抗ヒスタミン剤の投与で症状を軽減させることから始めます。抗原を突き止め、抗原抗体反応を抑える療法です。この分野の長年の研究成果として、発症部位・症状・免疫システムなどに基づきⅠ型からⅤ型までⅣ型は更に4種に分類され、それぞれの型における最も即した臨床治療も進んでいます。
東洋医学のアレルギー症の概念
西洋医学と東洋医学のアレルギー疾患に対する病理概念には基本的に大きな違いがありません。勿論その治療アプローチには手順・方法は全く異なります。
東洋医学の治療は大別すると、発症期はまず症状を緩和させる対処療法から始め、症状が軽減されるに従い、アレルギーを起こす原因となっている身体自体の改善治療に取り組みます。東洋医学ではアレルギーの基本的な原因は体質・生活習慣・生活環境にあると考えています。
西洋医学ではアレルギーの発症原因をアレルゲン、アレルギー反応を起こしやすい体質をアレルギー体質と言いますが、東洋医学ではあらゆる病気の原因を体外にあるものと、自身の体内にあるものに分け、それぞれ外感と内傷と呼んでいます。アレルギーを起こす外感を『風・湿・暑・熱・燥・寒』の六種とし『六淫』と表現します。またこれらを総称して『外邪』とも言います。
アレルギー疾患の鍼灸治療
西洋医学でいうアレルゲンは上記の『外邪』にあたり、初診のカウンセリングで発症の経緯・自覚症状・各専門医の所見と投薬治療の有無種類など詳細に問診し、現症状・脈診・舌診などから当該アレルギー疾患がどの『外邪』の影響を受けて発症しているのかを見極め、適切な治療法を判断します。
『外邪』を『六淫』で分類し、その症状を下記のように大別すると
風邪の影響
症状の進行が早く、発症部位の移動がみられる
熱邪の影響
患部が熱を帯び紅く腫れ、冷やすと緩和し、温めると症状が進行し悪化する
寒邪の影響
発症患部と周辺部が冷たく、温めると症状が治まり、冷やすと更に進行する
湿邪の影響
湿性の皮膚炎で進行すると化膿も伴う。涙眼になり鼻水の量も増える。発汗すると一旦症状が治まる
燥邪の影響
乾性の皮膚炎を伴い、乾燥時には酷い痒みを伴い掻きむしることにより更に悪化する。
『外邪』の影響によるアレルギー疾患の鍼灸治療は、まず現出症状の緩和・軽減に重きを置きます。その進捗状態を見計らい次第に内傷に関わる施術も併用していきます。
アレルギー疾患の源はあくまでも患者さんそれぞれの内なる体質や生活習慣や生活環境にあります。『外邪』は多く場合、発症を招くきっかけであり、治療の根幹は体内に潜む原因を辿り、体質を改善し、『外邪』に耐え・排除できる身体を取り戻すことにあります。
当院を訪ねてこられる患者さんの多くは長期間ステロイド療法を続けておられ、そのせいで交感神経と副交感神経と協調バランスを欠いた偏った体質に陥ってしまっておられます。鍼灸治療の特出であり最も有効な効能の一つである正負の抑制作用で交感神経と副交感神経に働きかけ、互いに有効で正常な働きを快復させます。
また当院のアレルギー疾患の鍼灸治療は患者さん自身が本来具え持つ自然治癒力を高め、ステロイド使用量を徐々に減らしリバウンドなく脱ステロイドを果たすことを最終目標としております。鍼灸治療はステロイド剤のような切れ味鋭い即効性期待できませんが根気よく施術を継続することにより、やがて皮膚発症患部に皮脂が分泌され、紅班や湿潤の鎮まりの兆しが見えれば、徐々に快復に向かっていきます。
アトピーで長年苦しんでおられる方、喘息や鼻炎、眼の痒み、季節毎の花粉症に虐められておられる方、その他様々なアレルギー疾患で悩んでおられる方々、試みに当院のアレルギー疾患カウンセリングにお越し下さい。
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