難病治療
坐骨神経痛
坐骨神経痛とは
坐骨神経痛とは、坐骨神経に沿ってお尻から足にかけて起こる痛みの総称を指します。
坐骨神経痛を引き起こす病気としては、腰部椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症を代表とする脊椎疾患を例に挙げることができます。しかし脊椎に関連した病気のみではなく、血管性病変、腫瘍、内科系疾患、婦人科系疾患、精神的要素など数多くの疾患が坐骨神経痛の原因となりえます。
原因となる疾患が多岐に渡ることからもわかるように、坐骨神経痛に対しての治療アプローチは実に様々です。整形疾患として代表的な腰部椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症であれば、安静や固定、痛み止め、理学療法などによる保存的療法や症状に応じた手術療法が選択されることになります。
中医学による坐骨神経痛の考え
坐骨神経痛は中医学の痹証に属します。
痹証とは、風寒湿熱等の外邪が人体を襲い、経絡を詰まらせ、気血の運行が妨げられて生じます。筋肉、筋骨、関節のだるい痛み、痺れ、重苦しさ、屈伸不利、または関節の腫脹および熱感などの症状を主な臨床表現とする病証です。中国では、現代医学のリウマチ、慢性関節炎、坐骨神経痛、変形性頚椎症・腰椎症・膝関節症、肩関節周囲炎な腠どは痹証に参考して漢方薬・鍼灸・推拿などの治療を取り入れて治療を行います。
古代の医学者らは、かなり早期から本疾患について詳細な観察と記述を試みています。「素問・痹論」では、本病の病因・発病原理・症候分類とその変遷などの内容について、それぞれ言及し、中医学の痹証に対する認識の基礎を築いています。そこでは、例えば病因であれば「いわゆる痹は、それぞれの季節において、風・寒・湿の三種の邪気を重ねて感受することで起こるとし、証候分類については「風気の勝るものを行痹、寒気の勝るものを痛痹、湿気の勝るものを着痹と呼ぶ」としています。
中医学による坐骨神経痛の主な原因
風寒湿痹
①行痹
症状:四肢体の関節にだるい痛みがある。痛みの部位が坐骨神経に沿って分布しているが、固定しない。
関節の屈伸不利がある。
治法:袪風通絡、散寒除湿を用いる。
②痛痹
症状:四肢体の関節の疼痛が比較的激しい。痛む部位が坐骨神経に沿って分布しており、固定している。
温めると痛みは軽減し、冷やすと痛みが激しくなる。関節は屈伸できない。患部の皮膚に赤みはない。
治法:温経散寒・袪風除湿を用いる。
③着痹
症状:四肢体の関節が重く、だるい痛みや腫脹がある。疼痛の部位が固定している。
手足が重く動きが不自由である。皮膚に感覚が鈍い、あるいはない。
治法:除湿通絡・袪風散寒を用いる。
風湿熱痹
症状:関節が痛み、患部に発赤・腫脹・灼熱感がある。冷やすと痛みは和らぐが、痛くて触ることが出来ない。
一か所または複数の関節に発症する。多くの場合、発熱、悪風、咽の渇き、イライラして落ち着かないなどの全身症状を伴う。
治法…清熱通絡・袪風除湿
坐骨神経痛の鍼灸治療
各種痹証が長期化すると、風寒湿邪が経絡や関節を閉塞したために起こる症状以外に、気血不足や肝腎虧虚の症状が現れます。
また、本疾患の治療では、鍼灸治療の他、漢方薬・気功・マッサージなどの治療法も一定の効果があります。
辛い痛みを我慢しすぎず、ぜひ一度ご相談ください。
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